イラスタ・コミスタ3D使いこなし術

[3] 光の方向操作

ポーズの参考だけでなく、影の付き方の参考にも3Dを使用できます。漫画やイラストの世界ではディフォルメされたキャラクターが登場する事がしばしばあるでしょう。特に、髪型や顔のパーツが極端に誇張されたキャラクターを描く事もあると思います。例えば、ス○オやア○ムのような髪型や、お茶○水博士やカ○ジのような鼻を持った人物はおそらく我々のリアル世界には存在しないと思います。このパーツを誇張されたキャラクターたちの顔の影がどうつくのか、なかなか参考になるものはないと思います。
コミスタとイラスタには3Dに光の方向と影を与える機能があるので、影の付き方の参考にする事ができます。

今回は、鼻や耳が誇張された悪魔のような魔王のような、どこかの漫画のライバル役のようなキャラクターの顔を用意しました。さっそく開いてみましょう。

超魔王読み込み手順

①新規にページを作成し、[ファイル]→[読み込み]→[3Dファイル]を選択します。


②「第5回用3D素材」フォルダの中の「超魔王」フォルダから、「超魔王.lwo」を選択し,[開く]ボタンを押します。


③超魔王の顔の3Dオブジェクトが表示されます。


※コミスタお使いの方は[3Dワークスペースプロパティ]の[カラー表示]のチェックをオンにしてください。


④作業しやすいようにアングルを調整しましょう。[ツール]パレットの[3D選択]をクリックします。


⑤[3Dワークスペースプロパティ]のカメラを選択します。


⑥赤いクロス+を長押ししたまま下にドラッグし、超魔王の首が画面中央やや下の方に見えるようにします。アバウトでかまいません。


⑦少し高い鼻がわかるようにカメラのアングルを変えましょう。青いクロス+を長押ししたまま、右方向、やや下側にドラッグします。


⑧少しカメラを首に近づかせます。[3Dワークスペースプロパティ]の[距離]スライダーを左に移動します。頭が画面からはみ出さない程度にズームしてください。


⑨[3Dワークスペースプロパティ]の[3Dプレビューレイヤーの色]をクリックします。[色の設定]ダイアログの[基本色]の左上の黒を選択し、okを押します。


では、この読み込まれた超魔王さんを使って、影の付き方をいろいろ変えてみましょう。

陰影操作手順

①[3Dワークスペースプロパティ]の下部にある[陰影]の項目に注目します。この項目で、超魔王の光と影をコントロールできるのです。まずは[階調化]というチェックをはずしてみましょう。


②色のグラデーションがスムーズになり、見た目の立体感も増します。逆に漫画やアニメ的な絵柄からは少し遠ざかった感じがしますよね。


③[陰影]項目の左に見える球は光の指すアングルを決めるためのインターフェースです。球の右上が明るく、左下は暗くなっていますよね。これは光が右上から当たっている事を示します。超魔王さんの顔の影も右上から光が当たっているようになっていますね。


④この球をマウスでぐりぐり回す事ができます。操作は球をマウスクリックしながら移動させるだけです。では球を左側に思いっきり回して、左側から光が当たるようにしてみましょう。

大魔王の顔も左側が明るくなり右側は影に落ちます。


⑤昔、懐中電灯を顔の下から当てて、友人を怖がらせたりしませんでしたか。これをやってみましょう。うまく球を回して、下側から光が当たるようにします。光と影の境界が丁度真ん中に来るように調整するといい感じに怖い顔になります。